いわて三陸 海と森のなたね油 「海と森のなたね油」は、岩手県釜石で復興支援の活動の中から生まれた純国産の「菜種油」です。無添加・無農薬・無化学肥料

作り手のコト この「海と森のなたね油」を製造しているのは、ユナイテッドグリーン。

ユナイテッドグリーン代表の山田周生さんの本業は、なんと世界を飛び回る写真家です。世界各地を撮影取材する中で「持続的な暮らし」を模索し、2005 年より廃油から作るバイオディーゼル燃料のプロジェクトを開始。 オリジナルのバイオディーゼル精製の超小型プラントで、2007 年には、バイオディーゼル燃料を 自給しながら世界一周を果たし、2009 年には日本一周をスタートしました。 その最中、岩手県花巻市に滞在しているときに東日本大震災が起きました。 震災後、各地、給油もままならず、被災現場に駆け付けることも困難な状況でしたが、廃食油さえあれば燃料を自給できる機動力を活かし、物資配給・人の運搬など支援活動を率先して行いました。

バイオディーゼル燃料とは バイオディーゼル燃料(BDF)とは、植物油を精製したディーゼルエンジン用燃料のコト。 日本では、家庭やレストランなどから出る使用済みの廃食油をリサイクルして作ります。BDF を使用することにより、二酸化炭素の削減、地球温暖化にブレーキをかけることができます。排ガスは硫黄酸化物をほとんど含まないため、黒煙を減少できます。廃食油による河川汚染を防ぐなど、地球にやさしい循環型のクリーンエネルギ―として注目されています。

イメージ図

2011年、津波によって釜石を含む沿岸各地は大きな被害を受けました。

菜の花プロジェクトによって生まれた「海と森のなたね油」  元々日本各地の「菜の花プロジェクト」とかかわりを持っていた山田さん。 震災後、「津波塩害農地復興のための菜の花プロジェクト」を立ち上げた東北大学の先生方の協力を得て、津波のあった農地や花壇の復旧、塩分除去を行うことにしました。菜の花は、育てるのに手間がかからず、他の植物に比べて塩分吸収率も高い。津波被害の小さい土地であれば、復旧工事を待つよりも、早くお金もかからず畑ができる。植物の力を使った復旧活動ができるのではと思ったのです。そこで、被災農地や耕作放棄地に菜の花を植えることを始めました。ユナイテッドグリーンのもとにボランティアの人が集まり、さらに地元の人たちと手を結びながら立ち上がりそして 「菜の花大地復興プロジェクト」が始まりました。 畑に転がる石を手作業で拾い、土づくりからのスタートです。

地域に根差した活動の中で 菜の花を植えることで、一面に広がる黄色の菜の花による美しい景観が人々を癒します。 農作業を行う事で雇用を生み、同時に交流やコミュニケーションの場となります。ラベル貼りなどの雇用によって、地元のお母さんたちの心の励みとなります。搾油し、全国へ販売することで、利益を地域に還元できるようになります。そして、地域の廃食油を燃料に換え、農機や車を動かし、発電機の燃料に使い地域イベントを発電する「クリーンエネルギー」等、様々なことが動き出したのです。

作業風景写真

菜の花のコト 日本の風景には菜の花がありました

弥生時代に中国より渡来して以来、日本国内様々な地域で菜の花は栽培されてきました。「菜の花や月は東に日は西に」与謝蕪村の歌や「菜の花畑に入日薄れ」のおぼろ月夜でも菜の花が登場するなど、日本の風景には欠かせない植物だったようです。

安心して使える、なたね油。

畑のコト 震災後、塩害にあった畑の中の石などを取り除き、3年かけて土づくりを行いました。

震災後、塩害にあった畑の中の石などを手作業で取り除き、土づくりを行いました。子々孫々まで健康な土地をつないでいくために、化学肥料や農薬、除草剤を一切使いません。そんな農作業は、想像以上に大変な作業の連続です。 また、昔の人々の知恵を継いで、漁師が養殖するホタテについた貝や海藻などの残渣を山に持っていき、堆肥として活用しています。わかめを菜の花と菜の花の間に置くと、雨が降るたびにミネラルがしみていき菜の花が大きく成長していきます。 海の残渣や森の落ち葉が土の栄養となり、丹念に時間をかけて土壌を作り、菜種を収穫し、絞り、「海と森のなたね油」が誕生しました。

力を合わせて 地域の人達が集まり、畑を作ります。

子供達、ボランティアさん、地域の人達が力を合わせて畑を守ります。 無農薬栽培の為、一年中雑草や虫との共存です。 海の恵みと、山の落ち葉で作った堆肥や肥料を与えます。 畑に入るトラクターは、エコ燃料であるバイオディーゼル燃料を使い、地球環境にも配慮します。 春 4 月から 5 月にどんどん大きく成長し、きれいな黄色い花は、そんな作業のご褒美。マクロビ料理を一面の菜の花畑と共に楽しむ「菜の花青空レストラン」をオープンします。初夏、花が終わると、種をつけ、収穫の時期を迎えます。 種を収穫し、脱穀し、唐箕作業を行います。※唐箕作業とは、風を使い、種を選別する作業のコト。その種を薪をくべたかまどでじっくり煎り、搾油へと進みます。

畑を活用

製造方法のコト 市販品されている油の中には、限界まで絞るため化学薬品を使って抽出し精製しているものが少なくありません。

「海と森のなたね油」は 化学薬品は一切使わず 火に薪をくべながら大きな窯で炒って丁寧に圧搾する昔ながらの方法で製造しています。絞れる量は少量ですが、香りの高い上質の「なたね油」となります こうしてできた「油」は、風味がよく、あっさりとしていて、口の中に入れたときにふわっと香りが広 がります。

からだにいいコト なたね油には、健康な体を保つ成分が入っています。

菜種油には、主にオレイン酸が含まれ 血中の悪玉コレステロールを減少させ、善玉コレステロールを増やす効果があります。胃もたれしにくく、腸のはたらきも助け、便秘の解消にもいいのです。積極的に取ることを推奨されているαリノレン酸も約10%含まれ、また豊富に含まれるビタミンKは、骨を丈夫にする働きがあります。酸化しにくく、加熱から生食まで、日常のお台所で使いやすいバランスのとれたカラダによい油です。

なたね油を使った おすすめメニュー

にんじんドレッシング ●材料・にんじん50g ・玉ねぎ40g   ・A(なたね油 70g、80g、天然塩5g、てんさい糖20g、白味噌10g)●手順にんじんを適当な大きさに切り、茹でるか蒸して柔らかくする。玉ねぎを2cm角に切り、Aをミキサーに入れてピュレ状になるまでかくはんして完成。にんじんの甘みによっててんさい糖を調整して、お好みの甘さでどうぞ。

秋野菜のアヒージョ ●材料・唐がらし 適量・にんにくスライス 2カケ(約6g)・A(ミニトマト 4ケ、カブ(小) 1ケ、里いも(4ツ割) 27g位、 しめじ(バラ) 40g、なたね油 小さじ11/2)・パセリ(もしくはイタリアンパセリ) 適量・黒こしょう 適量●手順耐熱皿に油、唐辛子、にんにくを入れ、約180度のオーブンて約5分 。油か泡立ってきたらAを入れ、さらにオーフンて10〜15 分加熱。黒こしょうとハセリを散らし完成 。熱しすぎると野菜が焦げるので注意。冷蔵庫にある野菜で試してみて!

ひじきのバーニャカウダ ●材料・ひじき 2g・にんにく 14g・豆乳 適量・菜種油 25g・醤油  5cc・天然塩 2.5cc●手順ひじきを熱湯でもどし、水気を切る。にんにくを豆乳で柔らかくなるまで煮て、水気を切る。ひじきとにんにく、菜種油、醤油、天然塩をミキサーでピュレ状にし、ココットに入れ、菜種油を浸し、トースターで約5分加熱する。色々な野菜をきれいに盛り付けて完成。冷蔵庫で保存でき、食べる時にチンできるから、ホームパーティにも便利!

店長の編集後記 スーパーに行くと、米油、オリーブ油、菜種油、グレープシードオイル、キャノーラ油等々、安価なものから高価なものまで本当にたくさんの銘柄が並んでいます。ここ数年、油が良いとか悪いとか油を抜くべきとか、いやいや使うべきとか聞こえてくるようになっておりましたが、はたしてどの油を使用すべきか…我が家の台所には、菜種油、米油、オリーブオイル、グレープシードオイルがあります。主婦歴四半世紀の私、一応どんな時にこれを使って…なんてことを考えながら、購入していたのですが、種の種類、製造方法までは、ちょっと気がついてはおりませんでした。これからは、ちょっと表示の奥まで気にしてみようかと思っております。

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