南部鉄器特集

職人の技でお茶や料理が「本物の味」に変わる魔法の道具

お手入れ・取り扱い方法 伝統的な製造方法 南部鉄器の歴史はこちら

南部鉄器のお手入れ・取り扱い方法

南部鉄器の使用方法とお手入れは意外と簡単。 決まりさえ守れば、長く愛用できる一生モノになりますよ!

1.鉄瓶を使う前に

(1)鉄瓶を上手に使用するには、まず、内部の「金気止め」の皮膜を破損しないことが大切です。  鉄瓶の内部には、さび止めのため「金気止め」という処理が施されてあります。  これは炭を燃やして高温で鉄瓶を焼くことにより作る皮膜です。この皮膜が鉄瓶をさびから守ってくれるのです。

(2)次に、この皮膜がはがれる前に、なるべく早く湯垢をつけます。  湯垢とは、水の中に含まれるカルシウムなどの成分が付着した、白っぽい沈殿物でのことです。  この湯垢が付くことで、鉄瓶の内側が錆びにくくなり、お湯がやわらかく美味しくなります。

(3)湯垢をつけるためには、毎日、長時間お湯を沸かすことが必要です。  また、水はカルシウム成分の多い硬水や井戸水が良いとされています。

2.使い始め

(1)初めてのご使用の際には中をゆすぎ、2〜3回ほどお湯を沸かして内部を慣らして下さい。  沸かしたお湯に濁りが出なくなれば、飲用可能です。

(2)内部は、伝統的な釜焼き技法により金気止めの皮膜が施されています。  どんな場合でも手で触れたり、たわし等で擦ったりしないで下さい。皮膜が破損し、錆びの原因となります。

3.使い方

(1)使い始めてから1週間ほどで内側に赤褐色の斑点が生じ、やがて全体に広がっていきます。  これは錆びではありませんのでそのままお使い下さい。  ※どんなに内部が赤くなっても、沸かしたお湯に濁りがなければ問題ありません。

(2)長時間お使いになりますと、内側や注ぎ口の部分に白っぽい沈殿物(湯アカ)が付着してきますが、  これによりお湯の味を良くする効果が増していきます。

(3)空焚きは絶対にしないで下さい。重度の空焚きは底を痛め、水漏れの原因になります。  万一空焚きをした場合は、水などで急冷せずに自然に冷ますようにして下さい。

4.使い終わり

(1)ご使用後は、必ず中のお湯を全て空け、蓋を取って余熱で内部をよく乾かして下さい。  ※くれぐれも内部に水を入れたままにしないで下さい。

(2)外部は乾いた布でこまめに空拭きして下さい。  鉄瓶の表面は漆で仕上げてありますので、たわしや磨き粉の使用は禁物です。

5.長持ちさせるコツ

(1)保管する際は、内部をよく感想させて出来るだけ風通しの良い所に保管して下さい。

(2)軽度な空焚きや短時間の水の入れっ放し等で、特にお湯に濁りや金気臭さが無い場合はお気になさらずに、そのままお使い下さい。

(3)末永く良い状態でお使い頂くために、できるだけ毎日使うことをお勧めします。  毎日使うことが、鉄瓶にとって最高のお手入れになります。 ※錆びない鉄はありません。内側に多少の錆びがでますが、害にはなりませんのでそのままお使い下さい。  万一、濁ったお湯を飲んでしまった場合でも、鉄錆びは人体に無害ですのでご心配ありません。

ガスコンロ・電磁調理器での使い方

(1)内部が錆びて湯が濁る

煎茶(緑茶)の葉をやや多めに布に包み、鉄瓶の中に入れお湯と一緒に沸かします。  何度か繰り返すと、煎茶の成分(タンニン)と鉄が反応して内側が黒く変色してきます。  その後、お湯を沸かして濁りが消えていれば再度使用できます。  なお、煎茶のとぎ汁でも代用できます。

(2)外側が変色した(白仕上げの鉄瓶のみ)

鉄瓶が熱い状態の時に、濃い目に出した煎茶に浸した布で表面を軽く叩く様に茶汁をつけます。  上記,汎韻減醉僂如茶汁をつけた部分に黒味が戻ります(この場合、米のとぎ汁は代用できません)。  一度だけでは効果が少ないので、何度か繰り返して行って下さい。  また、鉄瓶が冷えた状態で行うと逆効果で余計に錆が進みますので、  必ず熱い状態(お湯を沸かした直度、または弱火でお湯を沸かしながら)の時に行って下さい。

(3)空焚きしてしまった

上記,諒法で修復できますが、それでも濁りが残る場合には産地にて仕上げ直し(有料)が必要となります。  ※価格についてはお問合せ下さい。

こんな時は

(1)ガスコンロの場合は、中火以下の火力でご使用下さい。

(2)電磁調理器の場合は、「中」以下の出力でご使用下さい。特に家庭用200V機器の場合は、ごく弱めの出力でお使い下さい。

南部鉄器の伝統的な製造方法をご紹介

いくつもの工程を経て、職人の手で完成する南部鉄器。 その中で、南部鉄瓶の「金型(かながた)」の作成方法を紹介します。 ※取材協力 岩鋳

1.デザインと挽型板の製作

まず、どのような鉄瓶を作るかデザインを行います。 次に実寸大の図面を引き、厚さ1.5ミリ程の鉄板に写し取り、それを切り抜いて挽型板を作ります。

2.金型(かながた)の作成・鋳型(いがた)の製作

鉄瓶の大きさに合った素焼きの型に「牛」という道具を用いて、鋳物砂と粘土汁を混ぜて挽型板を回して型を作ります。

3.文様捺(お)し

挽き揚げた同型が乾燥しない間に文様を捺します。真鍮の棒の先を円錐形に尖らせた霰棒で一つひとつ捺していきます。

4.鋳型の組み立て

中子は胴型と尻型と上下に分かれる外型に対して、中に入る型です。 横にした胴型に片手で持った中子を入れ、さらに尻型をかぶせて鋳型を組み立てます。 外型と中子の隙間が鉄瓶の厚みとなります。

5.鋳込(いこ)み

キュポラ(鉄の溶解炉)で、1400℃〜1500℃に溶かされた鉄を「湯汲み」とよばれる柄杓で受け、鋳型に流し込みます。

6.型出し、砂落とし

鋳込んだ鉄が固まり、鋳型から引き出されます。そして中子の砂を落とし、鋳バリを取り入れます。

7.着色

鉄瓶を約250℃に加熱し、その表面に「くご刷毛」を用いて漆(うるし)を焼き付けます。 さらに100℃〜150℃位の温度で「おはぐろ」または「茶汁」のむらのないように刷きつけます。 その後、よく水を切った布で何度もていねいに拭き上げます。

8.完成

きれいに拭き上げた鉄瓶を丹念に調べ、鉉(つる)をつけて完成します。

職人の技が光る南部鉄器の歴史はこちら

岩鋳のレビュー

レビューはまだありません。

七ツ森工房のレビュー

レビューはまだありません。

小笠原鋳造所のレビュー

レビューはまだありません。