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南部鮭加工研究会

南部鮭燻す

岩手県宮古市で獲れる南部鼻曲り鮭を冷燻したオーガニックフード

三陸の鮭

三陸は本州一の鮭水揚げ量を誇り、昔からさまざまな方法で鮭を食してきました。川で生まれた鮭は、海へ下り、遥かアラスカ沖まで長い旅に出ます。

やがて、成長した鮭は、産卵のために故郷の川を目指します。無事、自分の故郷の川ににたどり着いた鮭は、さらにその川を遡り産卵場所へ向かいます。

故郷に向かうオスの鼻は、徐々に大きく曲り始め、それは成長のしるしでもあります。これが「南部鼻曲り鮭」と呼ばれる由縁です。

海から産卵地に向けて川を遡り始めた鮭の背中には次第に赤くラインが入り、勇敢な姿へと変化していきます。ラインの模様がブナのように見えることから「ブナ鮭」と呼ばれます。

ブナ鮭は、脂肪が少なく淡白な味わいで臭みがありません。脂肪が少ないので脂焼けを起こさず、燻製や新巻きなどの加工に適しています。

受け継がれる新巻き鮭の文化

三陸地方では、秋に収穫した鮭を丁寧に塩加工し、軒先に吊るし干すという食文化があります。それを新巻き鮭と呼びます。

この新巻き鮭は、東北の冬には欠かせない食材として三陸の人たちにこよなく愛され、食べ続けられています。

鮭を美味しく食べてほしいという思い

佐々木信男さんは、鮭をもっと広く美味しく食べてほしいとの願いを持っていました。

その中で、世界で初めて鮭の中骨缶詰の開発した「鮭博士」こと中嶋哲氏との出会いが縁で鮭の燻製を作りはじめました。

中嶋氏は、「南部鮭を使用した独自の加工品を作り、それを広げることこそ岩手の水産業の発展には必要!!一生懸命漁業をしている人たちがもっと豊かにならなければ」という思いを持って活動しています。

佐々木さんは、中嶋さんから冷燻の開発指導を受けながら商品化に向けて動き出し、定年退職を機に同僚の松田辰雄さんにも声をかけ 「南部鮭加工研究会」を立ち上げました。

くんせい小屋のご紹介、宮古市内の作業場のご紹介(写真)

新巻き鮭と燻製

加工食品の中には肉や魚を煙で燻す「燻製」という保存食があります。燻製には、冷燻・温燻・熱燻の三段階の方法があります。

冷燻は、15〜20℃の温度管理をしながら長期間燻す方法。温燻は、30〜60℃の煙で数時間から1日程度燻す方法。熱燻は、80℃を超える高温の煙で比較的短い時間燻す方法。

今回紹介する「南部鼻曲鮭燻す」は「冷燻」南部鮭燻は、じっくり時間をかけて低温の煙で燻す、しっとりとした生ハムのような食感の燻製です。

三陸の風物詩「新巻き鮭」と「冷燻」の作り方は、とても似ています。

「燻製」技術と三陸の海から吹く寒風で干す「新巻きの鮭」。この二つは、製造工程での共通点が多くみられます。

冷燻に適した環境

冷燻の製造は、宮古から70Kmも離れた区界峠で行われます。この地域は、冬になると-20℃を記録するほどの極寒の地です。大がかりな温度管理が必要な「冷燻」。過酷な厳寒の地だからこそ、美味しい冷燻を作ることができます。

まさにオーガニックフード!

鮭の冷燻に使用されるのは、塩だけ。内臓をきれいに取った鮭を丁寧に洗い1週間塩蔵します。

1週間塩漬けすることで、鮭の身の細胞は変化します。身が引き締まり、引き締まることにより旨み成分が身の中に閉じ込められます。

その後、いい塩梅の塩加減になるように2%まで塩抜きをします。この塩抜きがまた難しく、ちょうどいいタイミングを逃さないように慎重に行われます。

そして、塩抜きした鮭を1週間から10日間15℃から20℃の煙で燻します。ナラ、ケヤキ、クリ等、地元の広葉樹を使います。

これらの煙で燻した燻製は、上品なそして濃厚な風味になり鮭の旨みを引き立てます。

それから、燻した鮭をゆっくり寝かせて熟成させる安蒸(あんじょう)を行います。

冷燻と新巻きの結晶

安蒸すること3週間、鮭の表面に白いものが浮いてきます。コレが、アミノ成分。このアミノ成分が浮き出ると出来上がりのサインです。

「昔は新巻きを作るときにも安蒸をしたものだよ。 筵に包んで土間においておくんだ。 昔の人の知恵はすごいんだよ。」

「安蒸すると表面がうっすら白くなるんだよ。 コレが天然のアミノ酸。うまみ成分なんだ」

「やっぱり、安蒸しねばダメなんだ」と佐々木さんと松田さんはおっしゃいます。

地域に受け継がれる新巻きの技術と、燻製を作る技術が融合し、宮古ならではの逸品が誕生しました。

生ハムのようなしっとりとした食感、燻の香り、そして鮭の旨みを引き立てる絶妙な塩加減

それぞれのカット方法で、食感がまったく違って感じられる不思議。

チップスは、塩分が控えめで食べやすくやわらかめの食感!

小枝は、弾力があり、いい具合に燻製感を楽しめる♪

スライスは、食感はソフトジャーキーに近く噛みごたえ★

ブロックは、豪快分厚くにカットしてさまざまな料理に!!

岩手県宮古加工食品コンテストで最優秀賞を受賞した削りは、鰹節とは一味違う味のしっかりとした旨み。サラダのトッピングやパスタのメインの具材にも。

クリームチーズとの相性も良くクラッカーにのせておつまみとしても。

お茶漬けはぜひ試していただきたい!!

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