家族経営のりんご農家・上野(うわの)さんのこだわりは除草剤も化学肥料も使わない、 環境にやさしいりんご作り。
農薬を減らせば、それは食べる人にもやさしいりんご。
上野さんは手間ひまをかけてりんごを育てています。
除草剤は使わないので、木の下はこまめに草刈り。
りんごは木でたっぷりと完熟させてから収穫します。
上野さんは「エコ・ファーマー」の認定を岩手県からもらっています。
これは、堆肥等による土づくりと化学肥料・農薬の軽減を行っている農家として認められている証です。
もちろん、栽培履歴もしっかりとしています。
化学肥料を使わずに人の手でのびのび育った滝沢りんご。
岩手の自然が育んだ純情な味をお楽しみ下さい。
爽やかな空気が流れる、広々とした小高い丘。
岩手のシンボル・岩手山のふもと、姫神山や早池峰山も望めます。
足元の草は綺麗に刈り揃えられ、赤や黄色の実をつけたりんごの木が等間隔で並んでいます。
時おり吹く風が、りんごの甘く華やかな香りを届けてくれます。
2.5ヘクタールもの広大な丘はきちんと整備され、
りんごの木が整然と並ぶその場所は、いるだけで気持ちがほぐされます。
1500本ものりんごの木いっぱいに、実がたわわに実っています。
上野さんがりんご栽培一筋に打ち込むようになったきっかけは、4人のお子さんを社会に送り出し、子育てが一区切りしたこと。
もともと農業を営んでいた上野さん。第2の子育ては、「農」を知らない人達をつなげ、「いつでも、誰でも入れるりんご園」にするため、土地の整備を始めたのが15年前。
「車椅子の方にも入って頂きたかったので小道を舗装し、広く間隔を開けてりんごの木を植えました。」
と上野さんが話す通り、今では多くの人が訪れる「気持ちの良いりんご園」になりました。
「40年農業をしてきて、積み重ねてきたものをりんごを核にして都会の人に伝えていきたい」と上野さん。
その思いから12年前に「りんごの木のオーナー制」を始めました。
その結果、上野さんのりんごの評判が全国に広がり、今までオーナーになった人は800名程、というから驚きです。
また、除草剤を使用していないため、りんご園には草刈り作業が必要不可欠ですが
それが地元の小中学校のエコ授業にも活用されているのです。
子どもたちが草をはさみで刈ると中から虫がひょっこり!
その度に歓声があがります。
上野さんのりんご園は、環境教育にもひと役買っています。
「育っている途中のりんごを見てもらいたい、りんごで人をつなげたい」
という上野さんの願いは地元から全国に広がり続けています。