自然栽培!遠野自然栽培研究会の樹の実ジュース KINOMI JUICE [100%FRUIT]

幻のりんごからこんなに美味しいりんごジュースができました。

青森・りんごの神様の「木村ウィルス」に感染して始めた自然栽培

岩手県・遠野市。「民話の里」として全国的に名高く、今なお自然豊かなこの土地でりんごを育てている人がいる。その人とは、佐々木悦雄さん。佐々木さんは高温多湿で病害虫が多い日本では「不可能に近い」と言われている、りんごの「無農薬栽培」と、全く肥料を与えない「無肥料栽培」(自然栽培)に取り組んでいる。

そのきっかけは、青森県のりんご農家・木村秋則さん。

「奇跡のりんご」の生産者として、りんごの自然栽培を確立させた第一人者だ。その木村さんが今から6年ほど前、遠野で講演会を開いた。当時、佐々木さんは地元の建設会社の社長だったが、60歳を過ぎて「今までの仕事とは違うことを始めたい」と考えていた。そんな時、遠野で開かれた木村さんの講演会を聞きにいった。始めは冷やかし半分で聞いていたが、いつの間にか木村さんの話に引き込まれていったという。佐々木さんは当時のことを思い出して、「『木村ウイルス』に感染した」と笑って話してくれた。

もともとりんごの木を持っていた佐々木さん。

木村さんの講演を聞いた後、りんごの自然栽培への挑戦を開始した。それが今から5年前のことである。「畑に樹齢70・80年のりんごの木があるんだけど、その周りの土作りをどうしたらよいか、全然分からなかった」と佐々木さん。木村さん指導の元、りんごの自然栽培がスタートした。

自然のままでは生きられないりんごの木の生き方をお手伝いする、それが自然栽培

農薬も肥料も与えない「自然栽培」とは、全く手をかけずに放っておくことではない。むしろ、手は大いにかける。

りんごは人間が何もしないと葉も実もつかなくなり、枯れてしまう。そんな自然のままでは生きられないりんごの木の生きるお手伝いをするのが、自然栽培といえる。佐々木さんは常にりんごの木を観察し、虫がついていないか、病気になっていないか、少しの変化でも気にかけ、対処する。2月〜4月は風通しを良くするために強めの剪定を行う。5月に実がなると摘果する。佐々木さんのりんごに対する気配りが農薬・肥料の代わりになるのである。

土作り・防害虫・病気予防・・・全て手作業

自然栽培の命は、土。

排水力・保水力が良い土は作物が育つので農薬・肥料が要らない、という考えだ。しかし、その土作りはとてつもなく難しく、一朝一夕にできるものではなかった。まず、硬い土を柔らかくするために燕麦を撒いた。そして、りんごの木に土の栄養分を供給する微生物を繁殖させ、草を刈るのは1年に2回だけ。佐々木さんいわく、「雑草の力を借りる」。さらに、大豆を植えた。大豆の根にある「根粒菌」が空気中の窒素を地中に固定し、土に養分を行き渡らせる働きをする。しかし、せっかく植えた大豆を鹿が食べてしまう、というハプニングもあった。土作りは、現在もまだ試行錯誤中である。佐々木さんのりんご園を歩いてみると、草や藁が土を覆っていて確かにやわらかい。しかも、ただやわらかいだけではなく。足が押し返されるようなふかふかの弾力がある。まさにこの土が、佐々木さんのりんご作りの土台になっている。

農薬を使わない自然栽培では、病気や害虫はどのように防いでいるのだろうか?

佐々木さんは病害虫を防ぐため、全てのりんごに袋をかける。そして、虫を見つけたら手で取る。病気対策には穀物酢を4月から年間13・14回かける。それも、土が固くなるから機械は入れない。1本1本手作業で行う。佐々木さんは「自然栽培を続けると、病害虫は発生しても蔓延しなくなる」という。例えば、ある虫が発生するとその虫を食べる別の虫が繁殖するというように、本来の自然界のバランスが保たれてくるそうだ。佐々木さんのりんご園を歩くと、鳥についばまれたりんごがよく目に止まる。鳥や動物もりんごの安全性がよく分かっているのだ。しかし、それを防いで実を成らせることはとても難しい・・・。

「木村さんのりんごは〈奇跡のりんご〉、私のりんごは〈幻のりんご〉(笑)」

自然栽培を始めて今年で5年目。

実はついているものの、数が少なく大きさも揃わないため生食用はまだ出荷できない。収穫されたりんごはその多くがジュースに加工されるが、とても人気があり市場にはほとんど出回わらない。「木村さんのりんごは〈奇跡のりんご〉、私のりんごは〈幻のりんご〉と呼ばれています 」と佐々木さんは笑う。取材時にその貴重なジュースを飲ませて頂いた。雑味や刺激が全くない、どこまでもクリアーなりんごの味がすっと体に入っていく。素直な甘さにやわらかい口当たり。りんごの風味が濃いのに後味はさっぱりとしていて、本当に自然のあるがままの美味さを感じることができるジュースだった。佐々木さんは「自然栽培のりんごは鮮度が落ちにくく、腐りにくい」という。りんごそのものが野生化して、強くなっているということだろうか。太陽、そして大地からの栄養のみで育てた力強さを味わうことができた。

佐々木さんは自然栽培と平行して農薬を通常の70%に減らした減農薬・無肥料りんごも栽培している。

その減農薬のりんご園も草刈りは年に2回だけ。取材に訪れた9月上旬、減農薬のりんごの木にはかわいいりんごが実っていて、佐々木さんはそのりんごを食べさせてくれた。その味は・・・完熟前だというのに、少しの渋味も苦味もない。ひと口食べてすぐに爽やかな甘味が感じられ、幸せな気分に包まれる。シャクシャクッと歯ざわりがとても良く、程よい固さがあり、果肉の密度が濃いと感じる。そして果汁がとっても多い。噛んでいる内に喉を潤し、口から溢れるほど果汁が満ちてくる。肥料を与えなくても、こんなにも美味しいりんごができるとは、佐々木さんのりんご園はやはり土が違うのだ、と実感する。

現在、佐々木さんは「遠野自然栽培研究会」を立ち上げ、りんご以外にも畑の自然栽培に取り組んでいる。

「各地で自然栽培の仲間が増えて交流が生まれるのが楽しい」と本当に楽しそうに話す佐々木さん。現代の環境で、農薬も肥料も使わないりんごの自然栽培のチャレンジはとてつもない困難の連続のはず。それを乗り越えて実ったりんごは、人類が初めて食べた果物といわれるりんごと同じ味がするのかもしれない。

遠野自然栽培研究会のレビュー

  • 遠野自然栽培研究会 特別栽培りんご 樹の実ジュース 180ml×12本 はじめて注文しました。
    自然の美味しさがやさしいリンゴジュース。
    これ美味しいですね。
    maru 2012/01/26