これ以上ないほどシンプルなデザインその中に感じる職人のこだわり

デザイン:小笠原 陸兆 Design:Ogasawara Rikuchou

数々の素晴らしい鉄器を作り続けてこられた小笠原陸兆さんがお亡くなりになりました。

これからは、陸兆さんのデザインはそのままに、お弟子さんたちが小笠原鋳造の鉄器を作り続けます。

今後とも小笠原鋳造をどうぞよろしくお願い申し上げます。

シンプルで無駄がなく美しい作品。

盛岡と並ぶ南部鉄器の生産地・奥州市水沢区。 その土地にある工房「小笠原鋳造所」の小笠原 陸兆さんは80歳にして現役の南部鉄器職人だ。

小笠原さんはお父さんの跡を継ぎ、鉄器職人の道へ進んだ。 初めてオリジナルデザインの作品を発表したのは昭和29年。 その作品が日本伝統工芸展・朝日新聞社賞を受賞するなど、質と実を兼ね備えた作品は当時から高く評価された。

今でもオリジナルの新商品を考えるのが楽しい、という小笠原さん。 長年のキャリアで培ったデザイン感覚で作られた作品は、驚くほど無駄がなく美しい。

小笠原さんの鉄器は、これ以上ないほどシンプル。 しかし、ケトルのつるの絶妙なカーブや蓋の愛らしい丸い取っ手、 付け根がくっついているフィッシュパンの持ち手など、 デザインの細部に職人のこだわりが感じられる。 しかも、多くの作品が作られてから何十年とデザインを変えていない、というから、 その普遍的なクオリティの高さに驚くばかり。

その魅力に吸い寄せられるように一度手にとると、 とたんに愛着が湧き、離せなくなってしまうのである。

芸術作品を作るつもりはない毎日の生活で使ってもらえるものを作りたい

南部鉄器は400年以上続く伝統工芸品である一方、常に人々の生活の身近にあり続けた日用品でもある。

小笠原さんは自身の作品について、「芸術作品を作るつもりはない。毎日の生活で使ってもらえるものを作りたい」と話す。

その言葉通り、鉄ケトルは14,175円と南部鉄器としては手頃な価格だ。

その価格を実現させたのは「生型」という製法。 山砂を水分でしめらせて型を作る「生型」は、 一般的な鉄瓶の製作法「焼方」に比べ、低コストで製作することが可能だ。

特別なものではなく、日常使いできる南部鉄器―。 小笠原さんの鉄器は、デザイン面・価格面で 現代の生活の中に無理なく溶け込める逸品である。

ここがオススメ! 小笠原鋳造所の南部鉄器

本物の質とモダンなデザイン

思わず「かわいい!」と言ってしまう、素敵で粋なデザインは、キッチンに置くだけでお洒落。 もちろん、本物の鉄なのでお茶も料理もおいしくできる!

少人数に調度良いサイズ

鉄ケトルもフライパンもやや小ぶりの、ありそうでない調度良い大きさ。 鉄ケトルは容量1リットルなので、1人暮らしや2人暮らしにぴったりの気軽に使える嬉しいサイズ。

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