大野木工

大野木工の作家は、現在9名。制作した器の裏側に其々のマークが付けられています。 器をひっくり返して「これは誰が制作したのかな?」なんてのぞいてみるのも楽しみ。

おおのキャンパスクラフト展示室には、木の優しさあふれる器が並べられています。 それらは、まるで音楽を奏でるような優しい風合いの空間をつくりだしひとつひとつ手にとってみたくなります。

大きなボウルにはサラダを盛り付けて、こっちのカップではアツアツのコーヒーを・・・頭の中では、様々なシーンが浮かんできます。

木のぬくもりを子供たちに・・・と

大野木工が注目を浴びたのは約30年前。 「地元の素材で地元の人が作った器を地元の学校給食器に使う」という取り組みが、マスコミに取り上げられたのがきっかけでした。

その当時の学校給食器といえば、銀色のアルマイトのカチャカチャとした物でした。 乱暴に扱っても、落としても壊れないものでしたが、素材として安全性を疑う声も上がっていました。

木の器は、初めの頃こそ扱い方のわからない子供たちが乱暴に扱ったり、かじってボロボロにしてしまったそうですが、 徐々に物を大切に扱う事を学び、木のぬくもりの食器で食べる給食が美味しいということに気が付いていったそうです。

この頃から、全国各地から、子供達に使わせたいと注文が殺到し始めました。

優しい心をはぐくむ器

大野木工に寄せられたメッセージに「なんておいしいごはんだろう・・・大野木工の器で食べた時にそう感じました。」というものがありました。

木のぬくもりを感じながらいただくごはんは、目にも優しく、心が和み温かさを感じます。そういった効果もごはんを美味しく頂けるということにつながるんだなぁと思います。

優しいぬくもり・丈夫な食器

丸みを帯びた厚みのある器。木目は美しく様々な表情が楽しい物ばかり。 木の器は、不思議に手に取るとふわっと柔らかな気がします。(実際はそんなことはないのだけれど・・・)シンプルな曲線は手にいい感じにフィットします。

大野木工の器は淵の部分に少しふくらみを持たせています。そのデザインがかわいらしく、カップなど、口あたりがとても良いのです。

また、制作の過程でプロポリマー(木固め材)という樹脂を3度浸みこませ、丈夫で傷つきにくい材質にしています。 加えて、仕上げの前にウレタン塗装を施すことで、熱・油にも強く、食器洗浄機などの使用にも耐える、丈夫な食器が出来上がるのです。

長く使っていただきたい…

長く使っていると、欠けてしまったり、割れてしまったり・・・

大野木工の器は、修理が可能です。永く使っていると、愛着も増しどんどん大切に使っていただけると思います。

大野木工には、毎年年末から春にかけて使い込んだ器が送られて来ます。 何年も使い込んで欠けてしまった器の修理の為です。

届いた器は、ひとつひとつ丁寧にやすりで磨き、修理して新品同様になって依頼主の手に戻っていきます。 修理された器を手に取った人達のうれしい声が聞こえてくるような気がします。

大野木工の器が少し厚みがあるのは、何度も修理ができるようにという配慮もあるんですね。 ものを大切に使い続けていくってすごく素敵だと思います。

木々の性質を見極めながらの制作

~其々の性格、表情(木目)どれひとつと同じものがない

木の器は、丸太から製品になるまでに少なくとも1年はかかります。工程ごとにしっかりと乾燥させなくては、お客様の手に届いた後にゆがみが出てしまいます。

完成までにじっくりと木と向き合い、其々の木の性質を見極めることが職人の技でもあります。

完成までの流れ

1.乾燥

木材乾燥庫で、1~2週間かけて最適な状態に乾燥させます。

2.木取り

出来上がる商品よりも2~3割大きい円柱形に切り取ります。「半割方式」により、木目の美しさが生かされます。

3.粗彫り

大まかな形付けを行います。

4.粗彫り材乾燥

空気の流れができる積み上げかたにより効率よく乾燥させることができます。

5.中彫り

2回目の木地挽き。仕上がりに近い形に仕上げていきます。中彫り後、さらに乾燥させます。

6.仕上げ彫り

ロクロを使用し、「薄刃」や紙やすりを使用し、製品の形に仕上げていきます。

7.木地に刻印を押す

器の裏には、制作者のマークが焼き付けられています。それぜれの制作者が心を込めて作り上げたマークです。

8.下地塗り(木固め)

木地を木固め剤(プリポリマー)に3回潜らせ浸みこませます。木固め剤であるプリポリマーは、傷つきやすい木工品を強化し、食器に適した木地の状態になります。

9.中塗り

細かなやすりで表面を磨きます。内側から二度塗り後、外側を二度塗りし24時間以上乾燥させます。

10.上塗り

細かなやすりで表面を磨きます。ガンスプレーを使用し、中塗り同様内側2回、外側2回を塗り、24時間以上乾燥させます。

プリポリマーを使用しウレタン塗装を施すことで、熱・油にも強く、食器洗浄機などの使用にも耐える、丈夫な食器に仕上がります。

保育施設等で実施している温風殺菌庫(通常85℃で30分間)の使用にも問題なく対応しています。

11.検品

完全な乾燥後、さらに24時間以上消臭を行った後、塗装面の傷等を木地・塗りの職員それぞれで検品を行います。

商品紹介

保育給食器セット

お料理を盛り付けても器が熱くならないため、日本全国152の保育施設でお子様たちの食育に活用されています。

保育トレー

ご出産祝いやお誕生日のプレゼントに人気の商品です。子ども用のお皿としてだけではなく、ランチプレートとしても幅広く使っていただけます。

コーヒートレー(大・中・小)

ちょっと珍しい細長い形のトレイです。使ってみると、とても使い勝手が良く人気の商品です。クルミの持つ独特の色合いも人気の秘密です。 数種類のデザートを並べたり、様々な場面で活躍してくれます。

ティーカップ

思わず両手で包みたくなるような丸みのある形が特徴です。木製のカップは熱が伝わりにいのでティーカップには最適です。

大野木工のレビュー

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